『神のみぞ知るセカイ』7話の演出をみられるようになりたい
神のみぞ知るセカイ
FLAG. 7.0「Shining Star」
脚本:倉田英之
絵コンテ・演出:小森秀人
演出協力:出合小都美
作画監督:小林雅美 諏訪真弘
総作画監督:佐村義一
3Dレイアウト:小森秀人
自分を映し出す鏡、人間関係における押し引き
桂馬のフォローもあり、元気を取り戻したかに見えたかのんだが、コンサート開演直前に姿を消してしまった。必死にかのんを探す桂馬たち。だが、もはやホールはかのんの失踪など何も知らないファンの熱気でいっぱい。その頃、会場のはずれで不安に押しつぶされそうになりながら佇む半透明なかのん。桂馬は間に合うのか!?
5話から続く、かのん編の最終話。大きなソロライブを前に、ここまで頑張ったと楽屋で自分に語りかける。
そんな時、鏡ごしに語りかけてくる過去の自分。期待が大きな分、失敗すれば取り返しがつかない。また過去の孤独な自分に戻ってしまうと話します。揺れる心情のように照明が点滅し、表情に影を落としていきます。次のカットではいないはずの自分が背後に現れています。自分自身との対話ではありますが、上手下手の関係が逆転したということでしょうか。
映像における鏡の役割を考えさせられます。『JOKER』でもそういえば、鏡がよくでてきたなとふと思い出します。鏡を見れば、否が応でも自分と目を合わせてしまう、自分を見つめてしまうということでしょうか。
自分の中に不安を見出してしまったかのんは、またも透明に。表情は一切映さず。だからこそ、この後の表情に価値が生まれるのかも。
桂馬、ついにかのんを発見。めっちゃ影落ちてます。 桂馬から話しかけるところで、彼の方にじわPANしていることによって、寄りかかる気持ちが見えます。
この後、「もうできない」というかのんを説得するという流れなんですが
こんな感じになってます。これをみた時、京田知己さんのnoteに書いてあったアクションコンテ講座がよぎります(アクションじゃないだろ!というご意見は置いときまして……)
①主人公は右から左へ進んできます
②敵は左から右へ進んできます
③向かい合ったときの真ん中に境界線ができます。ここを中心に両者の押し合いを描くことで攻守を考えます(抜粋)
様々なアニメにおいてこういった原則が守られているのだと改めて感じた次第です。
勉強させていただきました。
マングローブ……